わが国では油より食品用に利用
落花生の原産国は南米アンデス山麓です。わが国へは江戸時代(宝永年間)に中国から渡来し、南京豆の名が付きましたが普及しませんでした。なお、沖縄では、かなり古くから栽培されていたようです。
わが国で本格的な栽培が始まったのは、明治7年に政府がアメリカから種子を導入して奨励してからです。現在も関東以西、千葉県を中心に茨城県、神奈川県などで生産されています。「千葉半立」「ナカテユタカ」などの風味、食味のよい品種が栽培されています。
落花生は国産のほか、中国、南アフリカ、米国などから輸入されています。
落花生は脂質を多量に含むことから、国際的には、大豆、ひまわりに次ぐ重要な油料作物となっています。ただし、国産の落花生はほとんどが食用です。最もポピュラーなのは煎った落花生で、莢つき、莢なし、味付き皮なし、バターピーナッツなどがあります。このほか、味付け茹で豆、塩蒸し、煮豆、料理用のピーナッツパウダー、せんべい、豆腐、味噌、甘納豆、ピーナッツバターなど、多彩
な用途を持っています。
|